リウマチその他の整形外科疾患の研究の動向 リハ医学会の研究を中心に

「はじめに」リハビリテーション医学会が創立され25年が経った. わが国のリハビリテーションの実態は学会誌の創刊号を読むとかなり明確であり, 感慨深いものがある. まず第一に述べなければならないのは, 当たりまえのことではあるが, リハ医学がその時に始まったものではないということである. 多くの先輩たちの努力の積み重ねが, リハ医学会の発足という形で実を結んだのである. それまで, 各分野で行ってきたリハビリテーションが, その理念を中心に集まり有機的に結合し, 新しい医学としてのリハビリテーション医学としてスタートしたにすぎない. しかし, 必ずしも前途洋々としたものではなかったようである....

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published inリハビリテーション医学 Vol. 25; no. 5; pp. 393 - 397
Main Author 土肥, 信之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 社団法人 日本リハビリテーション医学会 01.09.1988
日本リハビリテーション医学会
Subjects
Online AccessGet full text
ISSN0034-351X
1880-778X
DOI10.2490/jjrm1963.25.393

Cover

More Information
Summary:「はじめに」リハビリテーション医学会が創立され25年が経った. わが国のリハビリテーションの実態は学会誌の創刊号を読むとかなり明確であり, 感慨深いものがある. まず第一に述べなければならないのは, 当たりまえのことではあるが, リハ医学がその時に始まったものではないということである. 多くの先輩たちの努力の積み重ねが, リハ医学会の発足という形で実を結んだのである. それまで, 各分野で行ってきたリハビリテーションが, その理念を中心に集まり有機的に結合し, 新しい医学としてのリハビリテーション医学としてスタートしたにすぎない. しかし, 必ずしも前途洋々としたものではなかったようである. 第一回会長の故水野祥太郎先生が次のように述べている1), 「リハビリテーション医学会は, 38年9月ようやく発足し, ここに学会誌を創刊する運びとなった. これは欧米諸国のこの方面の進みかたからみて, 10年ないし20年の遅れであり, アジア諸国の中でも数年の遅れと見られぬことはない. しかし, 軍事保護院が傷病兵(結核の後療法を含む)のリハビリテーションに着手し大規模な施設をつくり上げたときから数えると既に25年を経ており, (中略)内容的には, わが国のリハビリテーションは, 少なくともこれらの関係者の間では相当充実してきていたといわねばならない.
ISSN:0034-351X
1880-778X
DOI:10.2490/jjrm1963.25.393