抗がん剤取扱い規定制定前後の抗がん剤曝露予防の実践状況の検証 抗がん剤曝露予防9項目における看護職者の知識に関する縦断調査

抗がん剤取り扱い規定制定前後における抗がん剤曝露予防の実践状況を検証するため,関東地方の総合病院で抗がん剤を取り扱う部署に勤務し,投与している勤務歴2年以上の看護師を対象として,規定制定前後に抗がん剤の健康リスクの知識と曝露予防に必要な看護業務の曝露予防策の実践について調査した。規定制定前の有効回答数は対象者179名中の139名(77.7%),制定後の有効回答数は対象者161名中の121名(75.2%)であった。規定制定後有意(p<0.001)に向上したのは,抗がん剤の排泄に関る知識と曝露予防が必要な看護業務6項目に関する正しい認識であった。規定の遵守を目的とした看護管理者への説明会や看...

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Published in日本健康医学会雑誌 Vol. 30; no. 4; pp. 487 - 492
Main Authors 北浦, 寿子, 佐藤, 真由美
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本健康医学会 31.01.2022
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ISSN1343-0025
2423-9828
DOI10.20685/kenkouigaku.30.4_487

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Summary:抗がん剤取り扱い規定制定前後における抗がん剤曝露予防の実践状況を検証するため,関東地方の総合病院で抗がん剤を取り扱う部署に勤務し,投与している勤務歴2年以上の看護師を対象として,規定制定前後に抗がん剤の健康リスクの知識と曝露予防に必要な看護業務の曝露予防策の実践について調査した。規定制定前の有効回答数は対象者179名中の139名(77.7%),制定後の有効回答数は対象者161名中の121名(75.2%)であった。規定制定後有意(p<0.001)に向上したのは,抗がん剤の排泄に関る知識と曝露予防が必要な看護業務6項目に関する正しい認識であった。規定の遵守を目的とした看護管理者への説明会や看護実践教育が知識や認識の向上に寄与したと考える。認識が向上しなかった看護業務3項目は頻度の少ない業務であることから,更なる教育方法・内容の検討が必要である。
ISSN:1343-0025
2423-9828
DOI:10.20685/kenkouigaku.30.4_487