2-ヒドロキシメチルピペリジン捕集剤を用いた都市大気中微量ホルムアルデヒドの簡易定量

一般環境大気中に微量で存在するホルムアルデヒドの捕集・定量に,2-ヒドロキシメチルピペリジン(2-HMP)をポーラスポリマービーズに保持させた市販の吸着管を用いる方法を応用した。吸着管内で2-HMPと反応し生成したホルムアルデヒド-オキサゾリジン誘導体(1-アザ-8-ビシクロ[4.2.0]ノナン)をイソオクタン0.5mlで溶離させ,GC-FIDで定量した.内標準(デカフルオロビフェニール)との面積比で作成した微量レベル(0~17.5μg)における検量線は良好な直線性が得られ,繰り返しの変動は±7.5%(n=6),最低検出限度は0.23μgであった.空試験値は吸着管の製造ロットによってばらつきが...

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Published in分析化学 Vol. 43; no. 11; pp. 1027 - 1031
Main Authors 前田, 瑞夫, 村田, 正治, 古賀, 実, 高木, 誠
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 05.11.1994
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.43.1027

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Summary:一般環境大気中に微量で存在するホルムアルデヒドの捕集・定量に,2-ヒドロキシメチルピペリジン(2-HMP)をポーラスポリマービーズに保持させた市販の吸着管を用いる方法を応用した。吸着管内で2-HMPと反応し生成したホルムアルデヒド-オキサゾリジン誘導体(1-アザ-8-ビシクロ[4.2.0]ノナン)をイソオクタン0.5mlで溶離させ,GC-FIDで定量した.内標準(デカフルオロビフェニール)との面積比で作成した微量レベル(0~17.5μg)における検量線は良好な直線性が得られ,繰り返しの変動は±7.5%(n=6),最低検出限度は0.23μgであった.空試験値は吸着管の製造ロットによってばらつきが認められたが,同ロット内では3.9~11.5%の変動であった.この方法を用いて地下駐車場,地下街及びその外部大気中微量ホルムアルデヒドの測定を行った結果,3.9~15.9ppbのホルムアルデヒドが検出された.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.43.1027