Thyopac-3検査法による甲状腺機能診断法について

甲状腺機能検査法の1つであるサイオパック-3キットを用いて正常人, 甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症の症例について実施し, 同一血清を使用し131I-レジン・スポンジ摂取率検査およびPBI検査と比較した。その結果サイオパック-3キットによるT3摂取率検査の本邦における正常値は95~115の範囲であることを知った。また本法は甲状腺機能亢進症では比較的よく正常値と分離し, かつ機能低下症では, 他の検査方法よりも正常値よりよく分離することができる。現在甲状腺機能検査法として使用されている方法では甲状腺機能亢進症との分離はよいが, 機能低下症との分離はあまりよくないことが知られており, 本法は...

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Published inRADIOISOTOPES Vol. 21; no. 9; pp. 561 - 565
Main Authors 松田, 茂, 関, 守雄, 長瀬, 勝也, 島崎, 正信, 宮崎, 正道
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本アイソトープ協会 15.09.1972
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ISSN0033-8303
1884-4111
DOI10.3769/radioisotopes.21.9_561

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Summary:甲状腺機能検査法の1つであるサイオパック-3キットを用いて正常人, 甲状腺機能亢進症および甲状腺機能低下症の症例について実施し, 同一血清を使用し131I-レジン・スポンジ摂取率検査およびPBI検査と比較した。その結果サイオパック-3キットによるT3摂取率検査の本邦における正常値は95~115の範囲であることを知った。また本法は甲状腺機能亢進症では比較的よく正常値と分離し, かつ機能低下症では, 他の検査方法よりも正常値よりよく分離することができる。現在甲状腺機能検査法として使用されている方法では甲状腺機能亢進症との分離はよいが, 機能低下症との分離はあまりよくないことが知られており, 本法は甲状腺機能低下症の診断にとくにすぐれていると考える。
ISSN:0033-8303
1884-4111
DOI:10.3769/radioisotopes.21.9_561