モリブデン酸錯体としたオルトリン酸及びケイ酸の薄層クロマトグラフィーによる分離定量

オルトリン酸及びケイ酸のモリブデン酸錯体をシリカゲル薄層で展開分離し,デンシトメトリーにより定量した.オルトリン酸,ケイ酸を(0.1~0.2)N の塩酸酸性でモリブデン酸錯体を生成させた後,0.6N 塩酸酸性としてから1-ペンタノールでこれらの錯体を抽出し,その5μlを薄層プレート上にスポットする.展開溶媒としてテトラヒドロフラン:酢酸:水(10:1:1)を用い展開し,測定波長250nm,対照波長700nmに設定した二波長デンシトメトリーにより定量した.リン及びケイモリブデン酸錯体のRf値はそれぞれ0.64と0.53であった.検量線はリン及びケイ素としてともに(12.5~125)ngの間で良好...

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Published in分析化学 Vol. 32; no. 1; pp. 20 - 23
Main Authors 緒方, 惟治, 田中, 香名子, 今成, 登志男, 田口, 清水, 田辺, 信三
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本分析化学会 01.01.1983
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ISSN0525-1931
DOI10.2116/bunsekikagaku.32.20

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Summary:オルトリン酸及びケイ酸のモリブデン酸錯体をシリカゲル薄層で展開分離し,デンシトメトリーにより定量した.オルトリン酸,ケイ酸を(0.1~0.2)N の塩酸酸性でモリブデン酸錯体を生成させた後,0.6N 塩酸酸性としてから1-ペンタノールでこれらの錯体を抽出し,その5μlを薄層プレート上にスポットする.展開溶媒としてテトラヒドロフラン:酢酸:水(10:1:1)を用い展開し,測定波長250nm,対照波長700nmに設定した二波長デンシトメトリーにより定量した.リン及びケイモリブデン酸錯体のRf値はそれぞれ0.64と0.53であった.検量線はリン及びケイ素としてともに(12.5~125)ngの間で良好な直線を示し,リン又はケイ素として60ngでの変動係数(C.V.)は4.5%であった.本法の応用として,ヒト血清中のオルトリン酸とケイ酸の定量を行った.
ISSN:0525-1931
DOI:10.2116/bunsekikagaku.32.20