子育てサークルに参加する母親の育児への思い

「はじめに」近年, 核家族化により母親の育児負担は増大している. また望月ら(2014)は, 家族や友人との交流が少なく孤立していると報告している. これまでの保健師経験においても, 母親から様々な育児に対する思いを聴取した. その内容としては, 「子どもと2人でいるとストレスがたまる」, 「子どもに何を話したらよいのかわからない」といったものであった. 育児ストレスに関する高石ら(2007)の調査では, 一日中子どもだけを相手にして過ごす母親の育児ストレスが高いことを報告している. このことから, 子どもと一日中過ごすことによって, 育児ストレスが生じていると考える. また, 核家族化や育児...

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Published in岐阜聖徳学園大学看護学研究誌 no. 2; pp. 39 - 44
Main Authors 尾関唯未, 古澤洋子, 森礼子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 岐阜聖徳学園大学 31.03.2017
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ISSN2189-9525

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Summary:「はじめに」近年, 核家族化により母親の育児負担は増大している. また望月ら(2014)は, 家族や友人との交流が少なく孤立していると報告している. これまでの保健師経験においても, 母親から様々な育児に対する思いを聴取した. その内容としては, 「子どもと2人でいるとストレスがたまる」, 「子どもに何を話したらよいのかわからない」といったものであった. 育児ストレスに関する高石ら(2007)の調査では, 一日中子どもだけを相手にして過ごす母親の育児ストレスが高いことを報告している. このことから, 子どもと一日中過ごすことによって, 育児ストレスが生じていると考える. また, 核家族化や育児の孤立という現状の中, 乳幼児虐待が増加していることも懸念されている. 医学や児童福祉の分野では, 虐待に関する研究が増加し(山本, 2011), 国の施策としては, 虐待に対応することを盛り込んだ「子ども・子育てビジョン」が制定された. これによって, 子育ては家族や親が行うものから社会全体で支えるという具体的な方策が挙げられた.
ISSN:2189-9525