当院の看護職ワークライフスタディバランス (WLSB) の2年目の活動と成果
当院看護職の離職率は全国平均と比べ高い. 看護師確保・離職率の低下を目指し, 2012年度日本看護協会主催WLB(ワークライフバランス)推進の取り組みに参加した. 当院ではスタディを加えWLSB(ワークライフスタディバランス)として取り組んだ2年間の活動を評価した. WLSB推進委員は(1)業務改善チーム, (2)PNS(パートナーシップ看護体制)チーム, (3)労務管理チームで活動に取り組み, 各チームの進捗管理, インデックス調査・満足度調査を実施して不満層の変化を調査した. またリーダー格スタッフを対象に, 「WLSB研修コース」を企画運営した. 2か月周期のPDCAサイクルをまわした結...
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Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 65; no. 1; pp. 114 - 120 |
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Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本農村医学会
31.05.2016
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Online Access | Get full text |
ISSN | 0468-2513 |
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Summary: | 当院看護職の離職率は全国平均と比べ高い. 看護師確保・離職率の低下を目指し, 2012年度日本看護協会主催WLB(ワークライフバランス)推進の取り組みに参加した. 当院ではスタディを加えWLSB(ワークライフスタディバランス)として取り組んだ2年間の活動を評価した. WLSB推進委員は(1)業務改善チーム, (2)PNS(パートナーシップ看護体制)チーム, (3)労務管理チームで活動に取り組み, 各チームの進捗管理, インデックス調査・満足度調査を実施して不満層の変化を調査した. またリーダー格スタッフを対象に, 「WLSB研修コース」を企画運営した. 2か月周期のPDCAサイクルをまわした結果, 業務改善目標を達成でき, 「ノー残業デイ」の実施率は0%から70~80%へ大幅に改善した. またバースデイ休暇・長期休暇の計画的取得, 半日有給の導入で有給休暇取得率も向上した. 「WLSB研修コース」の研修生からは, 研修を通してやりがいや変革に取り組む面白さを実感できたとの意見もあった. PNSも導入できた. これらの成果は成功体験としてスタッフに認知され, 変革に積極的に取り組む風土ができた事を示唆している. WLSB推進活動は, 不満要因の減少と満足度の向上により, 看護職にとって働きやすい職場環境の構築につながり, ひいては看護職定着の促進に寄与する可能性があると思われる. |
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ISSN: | 0468-2513 |