種々の臨床分離株の各種抗菌薬に対する感受性サーベイランス
主に1992年に全国18施設において分離された種々の菌株, 16菌種1, 386株に対する各種抗菌薬39種類のMICを寒天平板希釈法で測定し抗歯力の比較等の検討を行った。 1. Staphylococcus aureus のなかでメチシリン耐性 S. aureus (MRSA) の古める割合は58.1%に達し, これらMRSAに対し抗菌力の強い抗菌薬はvancomycin (VCM), arbekacin (ABK) であり, それぞれのMIC90は0, 78, 1.56μg/mlであった。Streptococcus pneumoniae に対してはβ-ラクタム薬は全般的に抗菌力は強く, なか...
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Published in | 日本化学療法学会雑誌 Vol. 43; no. 1; pp. 12 - 26 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益社団法人 日本化学療法学会
1995
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Online Access | Get full text |
ISSN | 1340-7007 1884-5886 |
DOI | 10.11250/chemotherapy1995.43.12 |
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Summary: | 主に1992年に全国18施設において分離された種々の菌株, 16菌種1, 386株に対する各種抗菌薬39種類のMICを寒天平板希釈法で測定し抗歯力の比較等の検討を行った。 1. Staphylococcus aureus のなかでメチシリン耐性 S. aureus (MRSA) の古める割合は58.1%に達し, これらMRSAに対し抗菌力の強い抗菌薬はvancomycin (VCM), arbekacin (ABK) であり, それぞれのMIC90は0, 78, 1.56μg/mlであった。Streptococcus pneumoniae に対してはβ-ラクタム薬は全般的に抗菌力は強く, なかでも cefuzonam (CZON), cefpirome (CPR) およびカルバペネム薬のMIC90は0.39μg/ml以下であった。またペニシリン耐性S. pneumoniae は37.0%認められた。Enterococcus faecalis に対してはampicillin (ABPC), imipenem (IPM) およびVCMが強い抗菌力を示し, MIC90は3.13μg/ml以下であった。Escherichia coli および Klebsiella pneumoniae に対しセフェム薬, カルバペネム薬, キノロン薬は全般的に強い抗菌力を有し, これら全供試薬のMIC90は3.13μg/ml以下であった。Haemophilus influenzae に対しては大半のセフェム薬, カルバペネム薬, キノロン薬は抗菌力が強く, 特にciprofloxacin (CPFX) はMIC90が0.013μg/mlともっとも強かった。またABPC耐性株は10%認められた。Pseudomonas aeruginosa に対してはカルバペネム薬がもっとも強い抗菌力 (MIC90≦6.25) を示した。またceftazidime (CAZ) 耐性株, IPM耐性株は, それぞれ29.1%, 8.7%認められ, キノロン耐性株も16.5~33.0%みられた。 2.MRSAを寒天平板希釈法によるMIC値から判定する場合の使用薬剤はoxacillin (MPIPC), flomoxef (FMOX) が適当と判断された。 3. Staphylococcus epidermidis の中でmecA遺伝子をつ株は73.4%含まれており, このmecA遺伝子の有無とMPIPC感受性とは良く一致していた。 |
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ISSN: | 1340-7007 1884-5886 |
DOI: | 10.11250/chemotherapy1995.43.12 |