新経口合成抗菌薬grepafloxacinのテオフィリン血中濃度に及ぼす影響

新しい経口pyridone・carboxylicacid系合成抗菌薬grepaflomin (GPFX) のtheophylline血中濃度に及ぼす影響を, 5名の健康成人男子ボランティアを用いて検討した。 あらかじめ4日間, 1日400mgの徐放性theophylhne製剤を投与して, 4日目に前採血を行いcontrol値とした。その後5日間にわたってGPFXを1日200mg (朝1回内服) にて併用投与し, 併用3日目, 5日目に採血して, theophylline血中濃度をcontrol値と比較した。 併用3日目のtheophylline血中濃度は, 最高値で1.29倍, AUCで1.3...

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Published in日本化学療法学会雑誌 Vol. 43; no. Supplement1; pp. 184 - 189
Main Authors 中林, 美枝子, 中島, 正光, 沖本, 二郎, 橋口, 浩二, 二木, 芳人, 副島, 林造, 玉田, 貞雄
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 31.07.1995
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ISSN1340-7007
1884-5886
DOI10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement1_184

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Summary:新しい経口pyridone・carboxylicacid系合成抗菌薬grepaflomin (GPFX) のtheophylline血中濃度に及ぼす影響を, 5名の健康成人男子ボランティアを用いて検討した。 あらかじめ4日間, 1日400mgの徐放性theophylhne製剤を投与して, 4日目に前採血を行いcontrol値とした。その後5日間にわたってGPFXを1日200mg (朝1回内服) にて併用投与し, 併用3日目, 5日目に採血して, theophylline血中濃度をcontrol値と比較した。 併用3日目のtheophylline血中濃度は, 最高値で1.29倍, AUCで1.31倍control値より上昇を認め, total body clearanceは0.76倍と低下した.併用5日目では各々のparameterの変化率は1.28, 1.33, 0.74倍で, 3日目と著差を認めなかった. 1例で併用第1日目より, theophylline単独投与時から訴えていた, 手指の振戦, 熱感の軽度増強を認めたが, 中止には到らなかった。 以上の結果, GPFXは, theophyllineとの併用でその血中濃度を軽度上昇させ, その程度はcipronoxacinやtosufloxacinと同等と考えられた。
ISSN:1340-7007
1884-5886
DOI:10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement1_184