皮膚科領域におけるpazufloxacinの後期臨床第II相試験成績

新しく開発された経口ニューキノロン系抗菌薬pazufloxacin (PZFX) の各種皮膚科領域感染症に対する有効性, 安全性および有用性を検討した。対象患者は第I群37例, 第II群25例, 第IV群35例, 第V群45例, 第VI群27例であった。PZFXは原則として1回100mgまたは200mgを1日2回または3回, 7日間 (第I群~IV群, 第VI群) または10日間 (第V群) 投与した。疾患群別の有効率 (有効以上) は, 第I群91.9%(34/37), 第II群88.0%(22/25), 第IV群91.4%(32/35), 第V群80.0%(36/45), 第VI群81.5...

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Published in日本化学療法学会雑誌 Vol. 43; no. Supplement2; pp. 459 - 472
Main Author 荒田, 次郎他
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 25.09.1995
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ISSN1340-7007
1884-5886
DOI10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement2_459

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Summary:新しく開発された経口ニューキノロン系抗菌薬pazufloxacin (PZFX) の各種皮膚科領域感染症に対する有効性, 安全性および有用性を検討した。対象患者は第I群37例, 第II群25例, 第IV群35例, 第V群45例, 第VI群27例であった。PZFXは原則として1回100mgまたは200mgを1日2回または3回, 7日間 (第I群~IV群, 第VI群) または10日間 (第V群) 投与した。疾患群別の有効率 (有効以上) は, 第I群91.9%(34/37), 第II群88.0%(22/25), 第IV群91.4%(32/35), 第V群80.0%(36/45), 第VI群81.5%(22/27), 5疾患群をあわせた有効率は86.4%(146/169) であった。細菌学的効果は101例中72例が消失し, 消失率は71.3%であった。副作用の発現は171例中4例 (2.3%), 臨床検査値異常の発現は153例中7例 (4.6%) に認められた。 33例についてPZFX100mgまたは200mg経口投与後の皮膚組織内および血清中濃度を測定した。皮膚組織内濃度は単回投与<0.03~3, 4μg/g, 反復投与 (100mg×9回) 0.4~4.7μg/gであり, 血清中濃度は単回投与0.04~3.91μg/ml, 反復投与0.07~2.2μg/mlであった。皮膚組織内濃度/血清中濃度比の平均は単回投与0.69±0.4, 反復投与4.3±2.86であった。 以上の成績より, PZFXは皮膚科領域において有効かつ安全であり, 有用な抗菌薬であることが示された。
ISSN:1340-7007
1884-5886
DOI:10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement2_459