外科領域におけるcefluprenam基礎的・臨床的検討

新しい注射用セファロスポリン系抗生物質cefluprenam (CFLP) の外科領域における基礎的 (創滲出液, 胆汁中への移行性), 臨床的検討を行い.以下の成績を得た。術後総胆管結石症創滲出液中のCFLPの経時的移行濃度検討では (1g, d. i.30分, n=3) 投与後1時間でピーク値13.4±3.2μg/mlであり6時間後で6.26μg/mlの濃度を示した。胆汁中への経時的移行濃度検討では (1g, d. i.30分, n=2) 1例のピーク値は1時間後23.8μg/mlで, 5時間後まで8μg/ml以上の値を示し, 他の1例のピーク値は30分後30.6μg/mlであり5時間後ま...

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Published in日本化学療法学会雑誌 Vol. 43; no. Supplement4; pp. 166 - 169
Main Authors 横山, 勲, 納賀, 克彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本化学療法学会 30.11.1995
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ISSN1340-7007
1884-5886
DOI10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement4_166

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Summary:新しい注射用セファロスポリン系抗生物質cefluprenam (CFLP) の外科領域における基礎的 (創滲出液, 胆汁中への移行性), 臨床的検討を行い.以下の成績を得た。術後総胆管結石症創滲出液中のCFLPの経時的移行濃度検討では (1g, d. i.30分, n=3) 投与後1時間でピーク値13.4±3.2μg/mlであり6時間後で6.26μg/mlの濃度を示した。胆汁中への経時的移行濃度検討では (1g, d. i.30分, n=2) 1例のピーク値は1時間後23.8μg/mlで, 5時間後まで8μg/ml以上の値を示し, 他の1例のピーク値は30分後30.6μg/mlであり5時間後まで3μg/ml以上の値を示した。外科的感染症10例に対する本剤の効果は全例が有効であった。9例より投与前に分離された14株の細菌学的検討ではグラム陽性菌5/6, グラム陰性菌5/5, 嫌気性菌3/3, 合計13/14 (92.9%) の菌消失率が得られた。副作用は認められず, 臨床検査値異常として1例にGOTおよびGPTの上昇が認められた。
ISSN:1340-7007
1884-5886
DOI:10.11250/chemotherapy1995.43.Supplement4_166