特発性頸動脈海綿静脈洞瘻の1例

特発性CCFに対し, 外頸動脈の塞栓・結紮術と照射が有効であつたので報告した. 症例は62才女性で, 両側内・外頸動脈より供血を受けるmixed typeのCCFであった. Matas testで若干の効果がみられたため, 外頸動脈の塞栓・結紮術を施行した. 塞栓・結紮術は局所の血流停滞を惹起し血栓形成に有用であつた. また, 照射は血管内膜の肥厚・増殖をもたらし, 血栓形成に有効であつた. 本症例のようなCCFの場合, 外頸動脈の塞栓・結紮術と照射は一度は試みてみるべき価値ある治療法と考えられた....

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Published in医療 Vol. 42; no. 11; pp. 1075 - 1077
Main Authors 石倉, 彰, 圓角, 文英, 池田, 正人
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 国立医療学会 20.11.1988
国立医療学会
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ISSN0021-1699
1884-8729
DOI10.11261/iryo1946.42.1075

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Summary:特発性CCFに対し, 外頸動脈の塞栓・結紮術と照射が有効であつたので報告した. 症例は62才女性で, 両側内・外頸動脈より供血を受けるmixed typeのCCFであった. Matas testで若干の効果がみられたため, 外頸動脈の塞栓・結紮術を施行した. 塞栓・結紮術は局所の血流停滞を惹起し血栓形成に有用であつた. また, 照射は血管内膜の肥厚・増殖をもたらし, 血栓形成に有効であつた. 本症例のようなCCFの場合, 外頸動脈の塞栓・結紮術と照射は一度は試みてみるべき価値ある治療法と考えられた.
ISSN:0021-1699
1884-8729
DOI:10.11261/iryo1946.42.1075