神経内分泌細胞癌と腺癌の同時性多発胃癌の1例

患者は74歳の女性で, 貧血の精査にて上部消化管内視鏡を施行したところ胃体~胃体上部に出血性の全周性腫瘍が存在し, 生検で低分化型腺癌と診断された. 手術は胃全摘および脾臓, 胆.合併切除術を行った. 摘出標本では, 腫瘍は胃前壁と後壁の2か所に存在, 後壁の腫瘍は穿通していた. 病理診断において胃前壁の腫瘍は低分化型腺癌, 後壁の腫瘍はneuroendocrinecell carcinoma (以下, NEC) と診断された. NECは非常に予後不良で, 有効な治療法が確立されておらず, 本症例も術後1年10か月で原病死した. NECと低分化型腺癌の同時性多発胃癌の報告は我々の検索するかぎり...

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Published in日本消化器外科学会雑誌 Vol. 39; no. 4; pp. 446 - 451
Main Authors 安田, 健司, 藤原, 英利, 野村, 秀明, 十川, 佳史, 酒井, 健一, 寺村, 一裕
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本消化器外科学会 2006
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