受診間隔から見た集検発見胃癌の検討
岩手県対ガン協会で実施された間接胃集検において1980年から1998年の19年間に発見され, 集検受診歴の明らかな胃癌症例を対象として発見時から前回集検受診時までの受診間隔ごとに早期癌比率, 5年生存率について比較検討した。1. 集検発見胃癌の早期癌比率 (n=1566) は, 逐年群 (67.7%) と初回群 (53.0%) 間 (p<.01) 及び逐年群と隔年群 (57.6%) 間 (p<.05) で有意差を認めたが, 他群間には有意差はなく, 初回群を有意に上回るものは逐年群のみであった。2. 集検発見胃癌の5年生存率 (n=1234) は, 逐年群 (85.9%) と初回群...
Saved in:
Published in | 日本消化器集団検診学会雑誌 Vol. 39; no. 3; pp. 227 - 230 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
15.05.2001
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 1345-4110 2186-7321 |
DOI | 10.11404/jsgcs2000.39.3_227 |
Cover
Summary: | 岩手県対ガン協会で実施された間接胃集検において1980年から1998年の19年間に発見され, 集検受診歴の明らかな胃癌症例を対象として発見時から前回集検受診時までの受診間隔ごとに早期癌比率, 5年生存率について比較検討した。1. 集検発見胃癌の早期癌比率 (n=1566) は, 逐年群 (67.7%) と初回群 (53.0%) 間 (p<.01) 及び逐年群と隔年群 (57.6%) 間 (p<.05) で有意差を認めたが, 他群間には有意差はなく, 初回群を有意に上回るものは逐年群のみであった。2. 集検発見胃癌の5年生存率 (n=1234) は, 逐年群 (85.9%) と初回群 (76.5%) 間で有意差 (p<.01) を認めたが, 他群間には有意差はなく, 初回群を有意に上回るものは逐年群のみであった。したがって「間接胃集検の適正受診間隔は初回受診発見癌の成績を有意に上回る間隔であるべき」という観点から考えると, 現在のところ逐年検診が望ましいと考えられた。 |
---|---|
ISSN: | 1345-4110 2186-7321 |
DOI: | 10.11404/jsgcs2000.39.3_227 |