地震による崩壊の発生場所の予測

地震によって発生する崩壊はその発生場の状況により, 急斜面, 爽在層, 液状化, 地下水, 人工斜面タイプに5大別される。急斜面タイプは地震による崩壊のなかで最も発生頻度が高く, 岩石の硬さ(内部摩擦角と粘着力)と斜面角度からの予測手法がすでに報告されている。 爽在層タイプは, 緩斜面で発生することが多く, 防災上は最も危険なタイプである。この予測手法としては酸性凝灰岩ないしは軽石層に着目すべきことが指摘されている。液状化, 地下水タイプはその現象自身がまだ充分に解明されていないことから, 予測手法は今後の問題である。人工斜面タイプは, 今後都市の防災を考える場合, 大きな問題となるであろう...

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Published in地すべり Vol. 34; no. 4; pp. 35 - 38_1
Main Author 田中, 耕平
Format Journal Article
LanguageEnglish
Japanese
Published 公益社団法人 日本地すべり学会 1998
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ISSN0285-2926
1884-3956
DOI10.3313/jls1964.34.4_35

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Summary:地震によって発生する崩壊はその発生場の状況により, 急斜面, 爽在層, 液状化, 地下水, 人工斜面タイプに5大別される。急斜面タイプは地震による崩壊のなかで最も発生頻度が高く, 岩石の硬さ(内部摩擦角と粘着力)と斜面角度からの予測手法がすでに報告されている。 爽在層タイプは, 緩斜面で発生することが多く, 防災上は最も危険なタイプである。この予測手法としては酸性凝灰岩ないしは軽石層に着目すべきことが指摘されている。液状化, 地下水タイプはその現象自身がまだ充分に解明されていないことから, 予測手法は今後の問題である。人工斜面タイプは, 今後都市の防災を考える場合, 大きな問題となるであろう
ISSN:0285-2926
1884-3956
DOI:10.3313/jls1964.34.4_35