東洋紡型補助人工心臓における左室・左房脱血法の比較検討

【要旨】1999年2月から2000年4月までに,東洋紡社製補助人工心臓での左室脱血法を5症例で経験した。灌流指数や全身状態の経過について,過去当院で施行した同型左房脱血方式の5症例と比較再検討した。本法は,左房脱血法に比して十分な高流量が得られることで,早期の抜管および経口摂取が可能となり,術前重篤な病態であったが,術後長距離の歩行が可能になるまで全身状態の回復傾向がみられた。左房脱血法に比しより高流量を得られ,より早期に全身状態が回復した傾向があり,本法は脱血部位としては有用な方法と考えられた。...

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Published in体外循環技術 Vol. 28; no. 2; pp. 35 - 37
Main Authors 大木, 康則, 関口, 敦, 森田, 高志, 會田, 治男, 笹川, 繁, 樺澤, 寛二, 吉田, 譲, 佐藤, 智明, 奥村, 高広, 小塚, アユ子, 見目, 恭一, 石川, 雅透, 田邊, 大明, 許, 俊鋭
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本体外循環技術医学会 01.06.2001
日本体外循環技術研究会
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Summary:【要旨】1999年2月から2000年4月までに,東洋紡社製補助人工心臓での左室脱血法を5症例で経験した。灌流指数や全身状態の経過について,過去当院で施行した同型左房脱血方式の5症例と比較再検討した。本法は,左房脱血法に比して十分な高流量が得られることで,早期の抜管および経口摂取が可能となり,術前重篤な病態であったが,術後長距離の歩行が可能になるまで全身状態の回復傾向がみられた。左房脱血法に比しより高流量を得られ,より早期に全身状態が回復した傾向があり,本法は脱血部位としては有用な方法と考えられた。
ISSN:0912-2664
1884-5452
DOI:10.7130/hokkaidoshakai.28.2_35