安全能力の概念と構造

今日,「安全」は様々な分野において何よりも重要な優先課題とされているが,これまで,個人の備えるべき「安全能力」の概念については,明確に定義されていない。そこで我々は,安全教育の目標をより明らかにするため,「安全能力」の定義となる概念を明確に構造化して示すことを試みた。 ここで定義する「安全能力」の概念は,「危険予知能力」,「安全維持能力」,「事故対応能力」の三要素を上位概念とし,各要素の内容を中位概念・下位概念とするもので,それぞれに具体的な内容を示した。 この「安全能力の概念と構造」は,「安全能力」の育成・評価に必要な安全教育の目標,学校段階別到達目標,指導内容,チェックリスト等を作成する基...

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Published in安全教育学研究 Vol. 7; no. 1; pp. 3 - 15
Main Authors 荻須, 隆雄, 海保, 博之, 刈間, 理介, 築地, 弥生, 藤井, 真美, 馬場, 正徳, 先崎, 孝彦, 永井, 大樹, 西川路, 由紀子, 関根, 祐一, 内山, 源, 黒瀬, 忠生, 渡邉, 正樹, 米山, 和道, 永島, 昇太郎, 本間, 啓二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本安全教育学会 2007
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ISSN1346-5171
2186-5442
DOI10.11376/jase2001.7.1_3

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Summary:今日,「安全」は様々な分野において何よりも重要な優先課題とされているが,これまで,個人の備えるべき「安全能力」の概念については,明確に定義されていない。そこで我々は,安全教育の目標をより明らかにするため,「安全能力」の定義となる概念を明確に構造化して示すことを試みた。 ここで定義する「安全能力」の概念は,「危険予知能力」,「安全維持能力」,「事故対応能力」の三要素を上位概念とし,各要素の内容を中位概念・下位概念とするもので,それぞれに具体的な内容を示した。 この「安全能力の概念と構造」は,「安全能力」の育成・評価に必要な安全教育の目標,学校段階別到達目標,指導内容,チェックリスト等を作成する基盤になり,新しい安全教育の方向性を示すものと考える。 なお,この研究は,日本安全教育学会に2000年に設けられた,「安全能力育成評価研究委員会」における研究の結果をまとめたものである。
ISSN:1346-5171
2186-5442
DOI:10.11376/jase2001.7.1_3