病理に基づく髄膜腫の治療方針

髄膜腫はくも膜細胞から発生し, 硬膜に付着し成長する腫瘍である. この腫瘍は大部分が良性 (WHO grade I) であるが, 時に組織学的に悪性傾向を示すWHO grade IIや悪性化を示すWHO grade IIIの腫瘍が発生することがあり, 再発率が上昇する. これら髄膜腫の治療方針は基本的に腫瘍の全摘出であるが, grade Iでの再発率は7∼25%, grade IIでは29∼52%, grade IIIでは50∼94%と報告されており, grade II, IIIでは手術摘出のみでは腫瘍コントロールが不十分であることがあり, これらの症例では放射線治療を考慮する必要がある....

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Bibliographic Details
Published in脳神経外科ジャーナル Vol. 22; no. 2; pp. 90 - 95
Main Authors 岡, 秀宏, Scheithauer, Bernd W., Perry, Arie
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本脳神経外科コングレス 2013
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ISSN0917-950X
2187-3100
DOI10.7887/jcns.22.90

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Summary:髄膜腫はくも膜細胞から発生し, 硬膜に付着し成長する腫瘍である. この腫瘍は大部分が良性 (WHO grade I) であるが, 時に組織学的に悪性傾向を示すWHO grade IIや悪性化を示すWHO grade IIIの腫瘍が発生することがあり, 再発率が上昇する. これら髄膜腫の治療方針は基本的に腫瘍の全摘出であるが, grade Iでの再発率は7∼25%, grade IIでは29∼52%, grade IIIでは50∼94%と報告されており, grade II, IIIでは手術摘出のみでは腫瘍コントロールが不十分であることがあり, これらの症例では放射線治療を考慮する必要がある.
ISSN:0917-950X
2187-3100
DOI:10.7887/jcns.22.90