虫垂炎術後に消失した膀胱ヘルニアの1例
症例は68歳, 男性。糖尿病にて当院内科通院中, 尿潜血が認められ精査目的にて当科を紹介された。両側鼠径部には怒責時に表面平滑, 弾性軟, 無痛性腫瘤を触知した。特に右側については尿充満時に鵞卵大に増大し, 排尿時に縮小消失した。膀胱鏡所見, 膀胱造影, CT, MRIなどにより右鼠径部の膀胱ヘルニアと診断した。根治手術を予定していたが, 虫垂炎を発症し外科にて回盲部切除術が施行された。術後に右鼠径部腫瘤はみられず, 膀胱造影にても膀胱ヘルニアは消失していた。...
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Published in | 日本農村医学会雑誌 Vol. 53; no. 1; pp. 56 - 59 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本農村医学会
2004
日本農村医学会 |
Subjects | |
Online Access | Get full text |
ISSN | 0468-2513 1349-7421 |
DOI | 10.2185/jjrm.53.56 |
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Summary: | 症例は68歳, 男性。糖尿病にて当院内科通院中, 尿潜血が認められ精査目的にて当科を紹介された。両側鼠径部には怒責時に表面平滑, 弾性軟, 無痛性腫瘤を触知した。特に右側については尿充満時に鵞卵大に増大し, 排尿時に縮小消失した。膀胱鏡所見, 膀胱造影, CT, MRIなどにより右鼠径部の膀胱ヘルニアと診断した。根治手術を予定していたが, 虫垂炎を発症し外科にて回盲部切除術が施行された。術後に右鼠径部腫瘤はみられず, 膀胱造影にても膀胱ヘルニアは消失していた。 |
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ISSN: | 0468-2513 1349-7421 |
DOI: | 10.2185/jjrm.53.56 |