急性妊娠脂肪肝により一過性尿崩症を呈した1例
39歳,女性.妊娠35週頃から口渇,多飲,多尿症状が出現し,37週5日目に胎児心拍異常を呈したため救急搬送された.凝固障害・肝/腎機能障害を認めており緊急帝王切開を施行された.術後多尿と,高Na血症を認め,妊娠脂肪肝を伴う一過性尿崩症が疑われた.飲水で高Na血症は正常値に復帰したため,デスモプレシンは使用せずに経過観察とした.分娩後症状は自然軽快した.妊娠後期の多飲多尿には一過性尿崩症の鑑別が必要である....
Saved in:
Published in | 日本内科学会雑誌 Vol. 113; no. 7; pp. 1282 - 1288 |
---|---|
Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
一般社団法人 日本内科学会
10.07.2024
|
Subjects | |
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 39歳,女性.妊娠35週頃から口渇,多飲,多尿症状が出現し,37週5日目に胎児心拍異常を呈したため救急搬送された.凝固障害・肝/腎機能障害を認めており緊急帝王切開を施行された.術後多尿と,高Na血症を認め,妊娠脂肪肝を伴う一過性尿崩症が疑われた.飲水で高Na血症は正常値に復帰したため,デスモプレシンは使用せずに経過観察とした.分娩後症状は自然軽快した.妊娠後期の多飲多尿には一過性尿崩症の鑑別が必要である. |
---|---|
ISSN: | 0021-5384 1883-2083 |
DOI: | 10.2169/naika.113.1282 |