SNS広告に対する態度への影響要因に関する異文化間検証 日本と米国を対象に

ソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)の急速な成長にもかかわらず、SNS広告の特徴とその効果に関する実証的研究は限定的である。また、既存研究の大半は、ローカル市場の観点から議論されており、異文化の観点からSNS広告の有効性を検討した研究は非常に乏しい。そこで本研究は、広告価値及び社会的要因が、SNS広告に対する態度と行動意向にどのような影響を与えるかを異文化コンテクストで検証することを目的とする。分析に当たっては、日本と米国のSNSユーザーを対象に実施した質問紙調査結果を元に、共分散構造分析モデルを用いた。その結果、まず、信頼性は日本及び米国のSNSユーザーの広告態度に正の影響を与える...

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Published in国際ビジネス研究 Vol. 14; no. 2; pp. 27 - 38
Main Author 金, 炯中
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 国際ビジネス研究学会 2022
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ISSN1883-5074
2189-5694
DOI10.15050/jaibs.14.2_27

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Summary:ソーシャルネットワークサービス(以下、SNS)の急速な成長にもかかわらず、SNS広告の特徴とその効果に関する実証的研究は限定的である。また、既存研究の大半は、ローカル市場の観点から議論されており、異文化の観点からSNS広告の有効性を検討した研究は非常に乏しい。そこで本研究は、広告価値及び社会的要因が、SNS広告に対する態度と行動意向にどのような影響を与えるかを異文化コンテクストで検証することを目的とする。分析に当たっては、日本と米国のSNSユーザーを対象に実施した質問紙調査結果を元に、共分散構造分析モデルを用いた。その結果、まず、信頼性は日本及び米国のSNSユーザーの広告態度に正の影響を与えることが明らかになった。また、情報性、インセンティブ性、そして主観的規範は米国と日本の間で異なるパターンを示していることが確認された。そして、広告に対する態度は両国ともユーザーの行動意向に強い影響を与えることが判明した。本研究は、SNS広告の国際的な活用における文化の役割について検証することにより、国際マーケティングの研究領域に理論的・実証的知見を示すことができた。
ISSN:1883-5074
2189-5694
DOI:10.15050/jaibs.14.2_27