Bacillus thuringiensis subsp. wuhanensis 結晶タンパク質のカイコとハスモンヨトウに対する殺虫活性

Bacillus thuringiensis subsp. wuhanensis は, 3種類のcry1遺伝子, cry1Ab, cry1Ac, ならびにcry1D遺伝子を有している。cry1Db遺伝子に特異的なプライマーにより, subsp. wuhanensis からcry1Dbw遺伝子をクローニングした。このcry1Dbw遺伝子の塩基配列の決定を行ったところ, 先にLAMBERT (1993) が報告している, cry1Db遺伝子と全く同じであった。Cry1Dbwと subsp. wuhanensis 結晶タンパク質はカイコ・ハスモンヨトウに対し強い殺虫活性を示した。一方, Cry1Ab...

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Published in日本蚕糸学雑誌 Vol. 68; no. 3; pp. 195 - 199
Main Authors プジャスツティ, ユリア, 浅野, 真一郎, 佐原, 健, 伴戸, 久徳, 飯塚, 敏彦
Format Journal Article
LanguageEnglish
Published 社団法人 日本蚕糸学会 30.06.1999
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Summary:Bacillus thuringiensis subsp. wuhanensis は, 3種類のcry1遺伝子, cry1Ab, cry1Ac, ならびにcry1D遺伝子を有している。cry1Db遺伝子に特異的なプライマーにより, subsp. wuhanensis からcry1Dbw遺伝子をクローニングした。このcry1Dbw遺伝子の塩基配列の決定を行ったところ, 先にLAMBERT (1993) が報告している, cry1Db遺伝子と全く同じであった。Cry1Dbwと subsp. wuhanensis 結晶タンパク質はカイコ・ハスモンヨトウに対し強い殺虫活性を示した。一方, Cry1Abw結晶タンパク質は, カイコに殺虫活性を有せず, ハスモンヨトウに対してもあまり殺虫活性を示さなかった。本研究では, wuhanensis 結晶タンパク質のカイコとハスモンヨトウに対する強い殺虫活性は, cry1Dbw遺伝子によるものであること, さらにこの遺伝子が害虫防除に有用であることを明らかにした。
ISSN:0037-2455
1884-796X
DOI:10.11416/kontyushigen1930.68.195