両側筋突起過形成症の1例

「緒言」 開口障害をきたす疾患は関節性と非関節性に大別されるが, 筋突起過形成症は肥大した筋突起が頬骨弓内面に干渉しておこる非関節性開口障害であり開口障害の約5%を占めるとされる. 無痛性の開口障害を特徴とし, 治療は口外法あるいは口内法による筋突起切除とされる. 今回われわれは, 両側筋突起切除により開口障害が改善した1例を経験したので報告する. 「症例」 1. 初診時年齢, 性別 42歳, 男性. 2. 主訴 口が開きづらい. 3. 現病歴 小学生の頃より口が開きにくいのを自覚していた. 42歳時, 口が開きづらいため歯科医院を受診し消炎処置が行われたが改善しないため, 病院歯科を受診しさ...

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Published in神奈川歯学 Vol. 53; no. 1/2; pp. 19 - 25
Main Authors 小枝聡子, 田村摩衣子, 石井滋, 南雲達人, 槻木恵一, 中村篤
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 神奈川歯科大学学会 30.12.2018
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ISSN0454-8302

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Summary:「緒言」 開口障害をきたす疾患は関節性と非関節性に大別されるが, 筋突起過形成症は肥大した筋突起が頬骨弓内面に干渉しておこる非関節性開口障害であり開口障害の約5%を占めるとされる. 無痛性の開口障害を特徴とし, 治療は口外法あるいは口内法による筋突起切除とされる. 今回われわれは, 両側筋突起切除により開口障害が改善した1例を経験したので報告する. 「症例」 1. 初診時年齢, 性別 42歳, 男性. 2. 主訴 口が開きづらい. 3. 現病歴 小学生の頃より口が開きにくいのを自覚していた. 42歳時, 口が開きづらいため歯科医院を受診し消炎処置が行われたが改善しないため, 病院歯科を受診しさらに当科を紹介された. 4. 家族歴 特記事項なし. 5. 既往歴 43歳時 膵炎.
ISSN:0454-8302