頚椎後縦靭帯骨化症の上位頚椎不安定性について
「はじめに」後縦靭帯骨化症(以下OPLL)は中下位頚椎に好発1)するがまれに環軸椎亜脱臼等の上位頚椎病変を合併する事がある. しかし頚椎OPLL患者における上位頚椎病変を調査した報告は少なく, 出現頻度や程度については不明な点が多い. そこで今回我々は後頭環軸椎不安定性の出現頻度について調査し, 不安定性を有する症例の特徴を検討したので報告する. 「対象及び方法」当院外来にて保存的治療を行っている頚椎OPLL患者の中から無作為に選択した41例を対象とした. 男性12例女性29例で, 骨化形態は厚生省脊柱靭帯骨化症調査研究班の分類で分節型16例, 連続型12例, 混合型11例, その他型2例であ...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 49; no. 4; pp. 985 - 988 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
2000
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ISSN | 0037-1033 |
Cover
Summary: | 「はじめに」後縦靭帯骨化症(以下OPLL)は中下位頚椎に好発1)するがまれに環軸椎亜脱臼等の上位頚椎病変を合併する事がある. しかし頚椎OPLL患者における上位頚椎病変を調査した報告は少なく, 出現頻度や程度については不明な点が多い. そこで今回我々は後頭環軸椎不安定性の出現頻度について調査し, 不安定性を有する症例の特徴を検討したので報告する. 「対象及び方法」当院外来にて保存的治療を行っている頚椎OPLL患者の中から無作為に選択した41例を対象とした. 男性12例女性29例で, 骨化形態は厚生省脊柱靭帯骨化症調査研究班の分類で分節型16例, 連続型12例, 混合型11例, その他型2例であった. これらの症例に対し単純レントゲン側面像において後頭環軸椎不安定性の出現頻度調査した. 前屈位でのAtlas-dens interval(以下ADIと略す)が4mm以上を環軸椎不安定性有りとした. またBULL2)の方法に従い, 前後屈でのO/C1可動域が19度以上を後頭環椎異常可動性有りとした. |
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ISSN: | 0037-1033 |