足底圧検査によるリウマチの足部障害の検討

「はじめに」慢性関節リウマチ(以下RA)において前足部が障害される頻度は高く, 経過とともに足部変形が生じる. 足部構築の破綻による前足部底局所の持続的な機械的圧迫のために胼胝形成がしばしばみられる. 今回我々は足部X線像および足底圧分布測定により得られるfoot printの評価を行いRA足の胼胝形成の要因について検討したので報告する. 対象 独歩可能であるRA16例32足を対象とした. 全例女性であり, 足部X線上MTP関節にLarsen分類の1度以上の変化を認めた. 対象の年齢, 身長, 体重の平均はそれぞれ57.9歳(38~76), 153.1cm, 49.3kgであった. また下肢に...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 46; no. 4; pp. 1062 - 1064
Main Authors 大月健朗, 萩野浩, 奥野誠, 豊島良太, 山本吉藏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 1997
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」慢性関節リウマチ(以下RA)において前足部が障害される頻度は高く, 経過とともに足部変形が生じる. 足部構築の破綻による前足部底局所の持続的な機械的圧迫のために胼胝形成がしばしばみられる. 今回我々は足部X線像および足底圧分布測定により得られるfoot printの評価を行いRA足の胼胝形成の要因について検討したので報告する. 対象 独歩可能であるRA16例32足を対象とした. 全例女性であり, 足部X線上MTP関節にLarsen分類の1度以上の変化を認めた. 対象の年齢, 身長, 体重の平均はそれぞれ57.9歳(38~76), 153.1cm, 49.3kgであった. また下肢に障害のない健常成人女性12例24足をコントロールとした. これらの年齢, 身長, 体重の平均はそれぞれ57.1歳(37~75), 154.8cm, 49.0kgであった. 対象とコントロール間の年齢, 身長, 体重に有意差はなかった. RA32足のうち14足に前足部底に胼胝形成を認め, 胼胝形成は第2, 3中足骨頭底部に多かった. 方法 1)X線像評価 RA例に対して足部X線前後像撮影を行い, LarsenのX線評価法1)により1~5MTP関節のErosion Scoreの総和であるDamage scoreを算出した.
ISSN:0037-1033