寛骨臼回転骨切り術の中期成績の検討
「はじめに」臼蓋形成不全股に対する寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)は, ほぼ確立された術式となっている. しかし, 進行期股関節症の手術適応についてはなお異論があるところである. そこで, 進行期股関節症と初期股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術の中期成績を比較検討し報告する. 対象と方法 対象は, 1年以上追跡調査できた14例15股で全例女性であり, 右側7例, 左側6例, 両側1例であった. 手術時年齢は25~52歳(平均36.2歳), 追跡期間は平均4年であった. 検討項目は, X線学的には, (1)病期, (2)二宮の股関節形態, 手術前後の(3)CE角, (4)荷重部臼蓋傾斜角(以下A...
Saved in:
Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 47; no. 4; pp. 1308 - 1311 |
---|---|
Main Authors | , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1998
|
Online Access | Get full text |
Cover
Loading…
Summary: | 「はじめに」臼蓋形成不全股に対する寛骨臼回転骨切り術(以下RAO)は, ほぼ確立された術式となっている. しかし, 進行期股関節症の手術適応についてはなお異論があるところである. そこで, 進行期股関節症と初期股関節症に対する寛骨臼回転骨切り術の中期成績を比較検討し報告する. 対象と方法 対象は, 1年以上追跡調査できた14例15股で全例女性であり, 右側7例, 左側6例, 両側1例であった. 手術時年齢は25~52歳(平均36.2歳), 追跡期間は平均4年であった. 検討項目は, X線学的には, (1)病期, (2)二宮の股関節形態, 手術前後の(3)CE角, (4)荷重部臼蓋傾斜角(以下AC角)について行った. 臨床的には股関節可動域(屈曲, 外転), Severin臨床評価変法(Group 1:疼痛, 跛行を認めず, ADLにまったく制限がない, Group 2:疼痛は無いが軽い跛行がありADLに軽度の制限がある, Group 3:ときどき疼痛が見られ跛行は明らかで, ADL上中等度の制限がある)について検討した. 結果 X線学的病期では, 手術側では前股関節症:8股, 初期:3股, 進行期:4股であった. |
---|---|
ISSN: | 0037-1033 |