中枢へ遊離した腰椎椎間板ヘルニアの手術術式
「はじめに」脱出髄核が脊柱管内から椎間孔内にmigrationしている場合, 我々は骨形成的椎弓切除術を行っている. 今回, 適応症例における病態と本術式の有用性について報告する. 対象と方法 1995年8月~1998年4月の間に骨形成的椎弓切除術を行った10例を対象とした. 性別は男性8例, 女性2例で, 手術時年齢は33歳から81歳, 平均61歳と通常のヘルニアより高齢であった. 経過観察期間は2ヵ月から2年11ヵ月, 平均11ヵ月であった. 手術はT-saw11)を用い, 8例は山大式骨形成的偏側椎弓切除術8)に準じ関節突起間部と棘突起を切離し, 残る2例は椎弓の両側を縦割した. 脊柱管...
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Published in | 整形外科と災害外科 Vol. 48; no. 2; pp. 409 - 412 |
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Main Authors | , , , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
西日本整形・災害外科学会
1999
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ISSN | 0037-1033 |
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Summary: | 「はじめに」脱出髄核が脊柱管内から椎間孔内にmigrationしている場合, 我々は骨形成的椎弓切除術を行っている. 今回, 適応症例における病態と本術式の有用性について報告する. 対象と方法 1995年8月~1998年4月の間に骨形成的椎弓切除術を行った10例を対象とした. 性別は男性8例, 女性2例で, 手術時年齢は33歳から81歳, 平均61歳と通常のヘルニアより高齢であった. 経過観察期間は2ヵ月から2年11ヵ月, 平均11ヵ月であった. 手術はT-saw11)を用い, 8例は山大式骨形成的偏側椎弓切除術8)に準じ関節突起間部と棘突起を切離し, 残る2例は椎弓の両側を縦割した. 脊柱管内の操作は全て顕微鏡下におこなった. ヘルニア摘出後, 関節突起間部をcanulated screw, 棘突起をサージロンで固定し, 残る2例は椎弓をサージロンで固定した. 臨床症状, 他覚所見, 画像所見, 顕微鏡下の術中所見より適応と病態について検討し, 術後成績はJOA score(15点満点)により評価した. |
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ISSN: | 0037-1033 |