特発性大腿骨頭壊死に対する大腿骨頭回転骨切り術

6例8股関節に対して大腿骨頭回転骨切り術を施行した. 平均術後経過観察期間は67か月であった. その内訳は, Stage Iが2股, IIが3股, IIIが3股関節であった. 8股関節中4股関節は経過良好であった. しかし残りの4股関節には骨頭変形の進行が認められ, そのうち2股関節には追加手術を行った. われわれの症例では, 術後の臼荷重部に対する骨頭健常部の占拠率および手術手技が術後成績に影響を及ぼしていたものと思われる, これらの点に注意すれば大腿骨頭回転骨切り術は本症に対して有用な方法と考える. (平成2年3月31日採用)「はじめに」特発性大腿骨頭壊死は比較的若年者に発生することが多い...

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Published in川崎医学会誌 Vol. 16; no. 1; pp. 39 - 46
Main Authors 長谷川徹, 渡辺良, 山野慶樹, 林健太郎, 布施謙三, 犬房秋彦
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 川崎医学会 1990
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Summary:6例8股関節に対して大腿骨頭回転骨切り術を施行した. 平均術後経過観察期間は67か月であった. その内訳は, Stage Iが2股, IIが3股, IIIが3股関節であった. 8股関節中4股関節は経過良好であった. しかし残りの4股関節には骨頭変形の進行が認められ, そのうち2股関節には追加手術を行った. われわれの症例では, 術後の臼荷重部に対する骨頭健常部の占拠率および手術手技が術後成績に影響を及ぼしていたものと思われる, これらの点に注意すれば大腿骨頭回転骨切り術は本症に対して有用な方法と考える. (平成2年3月31日採用)「はじめに」特発性大腿骨頭壊死は比較的若年者に発生することが多いため, その治療は関節を温存した方法が望ましい. 今回われわれは, 関節温存方法のひとつである大腿骨頭回転骨切り術を施行した症例について, その成績および問題点を検討し報告する. 症例および結果 症例は6例8関節で, 男性3例, 女性3例である. 年齢は23歳から38歳, 平均31歳で, 全例にステロイド投与歴がある.
ISSN:0386-5924