ラミネートマウスガード装着が閉眼時の直立姿勢の重心動揺に及ぼす影響
「抄録:「目的」:本研究の目的は, ラミネートマウスガードの装着が閉眼時の静的平衡機能に及ぼす影響を明らかにすることである. 「方法」:被験者は健常有歯顎者11名である. 被験条件は, 閉眼時においてマウスガード非装着での咬頭嵌合位とマウスガードを装着して軽く咬合接触させる2条件とし, 各被験条件での直立姿勢の重心動揺を立位足底圧分布測定装置を用いて計測した. 計測項目は, 重心動揺の左右成分の標準偏差(X-S.D.), 前後成分の標準偏差(Y-S.D.)および重心移動距離である. 被験条件間の統計解析には, Wilcoxonの符号付順位検定を用いた. 「結果」:マウスガード装着, 非装着時で...
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Published in | 日本補綴歯科学会雑誌 Vol. 47; no. 2; pp. 311 - 315 |
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Main Authors | , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
日本補綴歯科学会
2003
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ISSN | 0389-5386 |
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Summary: | 「抄録:「目的」:本研究の目的は, ラミネートマウスガードの装着が閉眼時の静的平衡機能に及ぼす影響を明らかにすることである. 「方法」:被験者は健常有歯顎者11名である. 被験条件は, 閉眼時においてマウスガード非装着での咬頭嵌合位とマウスガードを装着して軽く咬合接触させる2条件とし, 各被験条件での直立姿勢の重心動揺を立位足底圧分布測定装置を用いて計測した. 計測項目は, 重心動揺の左右成分の標準偏差(X-S.D.), 前後成分の標準偏差(Y-S.D.)および重心移動距離である. 被験条件間の統計解析には, Wilcoxonの符号付順位検定を用いた. 「結果」:マウスガード装着, 非装着時でのX-S.D., Y-S.D., 重心移動距離の中央値と四分位範囲は, マウスガード装着時では, 0.19(0.13), 0.12(0.10), 9.54(3.90)cmであり, マウスガード非装着時では, 0.19(0.11), 0.11(0.11), 10.19(4.68)cmであった. 検定の結果, すべての計測項目でマウスガード装着とマウスガード非装着間について有意な差を認めなかった. 「結論」:以上のことより, ラミネートマウスガードの装着による閉眼時の静的平衡機能への影響を見いだしえなかった. |
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ISSN: | 0389-5386 |