五十肩に対する磁気治療器の検討

「はじめに」最近, 静磁気の作用により血管運動を活性化すること2-3)や血流促進の効果があること6)が報告されている. また, 虚血性の疼痛に対して鎮痛効果を示すこと1)も確認されている. 今回我々は, 肩関節痛を訴える患者いわゆる“五十肩”に磁気治療器を貼付して興味深い結果を得たので報告する. 「対象及び方法」平成11年3月より当大学研究施設において肩関節痛及び運動制限を訴え, いわゆる“五十肩”と思われた38名(男18名, 女20名, 平均57歳)の患者を対象とした. 患者の割付は置換ブロック法により乱数表を用いて無作為に行い, 磁気治療器群18名, ダミー治療器群20名に分けた. 臨床試...

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Published in整形外科と災害外科 Vol. 50; no. 1; pp. 241 - 244
Main Authors 金井成行, 谷口典正, 川本正純, 遠藤宏
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 西日本整形・災害外科学会 2001
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ISSN0037-1033

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Summary:「はじめに」最近, 静磁気の作用により血管運動を活性化すること2-3)や血流促進の効果があること6)が報告されている. また, 虚血性の疼痛に対して鎮痛効果を示すこと1)も確認されている. 今回我々は, 肩関節痛を訴える患者いわゆる“五十肩”に磁気治療器を貼付して興味深い結果を得たので報告する. 「対象及び方法」平成11年3月より当大学研究施設において肩関節痛及び運動制限を訴え, いわゆる“五十肩”と思われた38名(男18名, 女20名, 平均57歳)の患者を対象とした. 患者の割付は置換ブロック法により乱数表を用いて無作為に行い, 磁気治療器群18名, ダミー治療器群20名に分けた. 臨床試験は二重盲検法にて行った. 測定方法は磁気治療器及びダミー治療器を装着した患者に対して, 装着直前, 装着1W後, 2W後, 3W後及び脱着1W後の自他覚症状を検討するとともに, 客観的指標として肩関節表面温度及び深部温度の測定を行った. 磁気治療器とは, 表面磁束密度160±10mT, φ15mm, 厚さ7.2mmの碁石状磁石を肩関節サポータ全面に貼付したものを使用した.
ISSN:0037-1033