第3回 体表心臓微小電位研究会 陳旧性心筋梗塞例での心室頻拍の予知に対する加算平均心電図の有用性の検討 Time domain方式とfrequency domain方式との比較
目的:陳旧性心筋梗塞(OMI)例での心室頻拍(VT)の予知について加算平均心電図(SAE)により,timedomain方式とfrequency domain方式を用い梗塞部位別に比較検討した.方法:対象はOMI例305例でSAEよりQRS vector magnitudeを求めRMS40を測定し,RMS40<15μV未満を心室遅延電位(LP)陽性とし,またQRS部につき高速フーリエ変換を行い,Area Ratio(AR)を算出,AR<5未満をFFT陽性とした.結果:OMI例では前壁,下壁梗塞ともに,両方式においてVTに対するnegativepredictive valueは高値であ...
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Published in | 心臓 Vol. 25; no. Supplement5; pp. 44 - 47 |
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Main Authors | , , , , , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
公益財団法人 日本心臓財団
25.12.1993
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ISSN | 0586-4488 2186-3016 |
DOI | 10.11281/shinzo1969.25.Supplement5_44 |
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Summary: | 目的:陳旧性心筋梗塞(OMI)例での心室頻拍(VT)の予知について加算平均心電図(SAE)により,timedomain方式とfrequency domain方式を用い梗塞部位別に比較検討した.方法:対象はOMI例305例でSAEよりQRS vector magnitudeを求めRMS40を測定し,RMS40<15μV未満を心室遅延電位(LP)陽性とし,またQRS部につき高速フーリエ変換を行い,Area Ratio(AR)を算出,AR<5未満をFFT陽性とした.結果:OMI例では前壁,下壁梗塞ともに,両方式においてVTに対するnegativepredictive valueは高値であったが,sensitivity等はtime domain方式の方が優れていた.またOMI例では両方式を併用すると,両梗塞部位においてVTに対するspecificity, positive predictivevalueが改善した.総括:OMI例でのVTの予知について,各方式単独では前壁,下壁梗塞ともに,time domain方式がより優れているが,両方式の併用により,両梗塞部位にてVTの予知の信頼性の改善を得た. |
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ISSN: | 0586-4488 2186-3016 |
DOI: | 10.11281/shinzo1969.25.Supplement5_44 |