論文 レール探傷車での渦流探傷による微小き裂発生状況の実態把握

シェリング傷への進展を抑制するためには,初期の微小き裂を除去することが有効である.これまでにレール頭頂面の微小き裂を検知するために渦流探傷の導入に向けた検討を実施している.本検討では,レール探傷車に渦流探傷装置を搭載し車上での検測を行うために,高速域(約40km/h)における微小き裂の検知精度を室内および営業線で検証し,十分な検知精度であることを確認した.レール探傷車での渦流探傷により取得した信号波形から,微小き裂の反応のみを抽出するシステムを構築し,微小き裂の発生状況の分析結果から実態を明らかにした.また,レール頭頂面の微小き裂の検知領域を従来のレール幅方向5mmから20mmへの拡大を実現す...

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Published in鉄道工学シンポジウム論文集 Vol. 29; no. 1; pp. 139 - 146
Main Authors 龍尾 一海, 井上 拓也, 田中 俊史, 楠田 将之
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 構造工学委員会 鉄道工学連絡小委員会 2025
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ISSN2759-1492
DOI10.11532/railwayengineering.29.1_139

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Summary:シェリング傷への進展を抑制するためには,初期の微小き裂を除去することが有効である.これまでにレール頭頂面の微小き裂を検知するために渦流探傷の導入に向けた検討を実施している.本検討では,レール探傷車に渦流探傷装置を搭載し車上での検測を行うために,高速域(約40km/h)における微小き裂の検知精度を室内および営業線で検証し,十分な検知精度であることを確認した.レール探傷車での渦流探傷により取得した信号波形から,微小き裂の反応のみを抽出するシステムを構築し,微小き裂の発生状況の分析結果から実態を明らかにした.また,レール頭頂面の微小き裂の検知領域を従来のレール幅方向5mmから20mmへの拡大を実現する渦流探傷機構を開発し,超音波探傷検査と同じ領域での測定を可能とした.
ISSN:2759-1492
DOI:10.11532/railwayengineering.29.1_139