論文 鉄道空間のセンシングデータに基づく土工等設備の立体構造特性の可視化

平地から傾斜地,山地に及ぶ鉄道空間を支える土構造物(以下,土工等設備という)の維持管理は,安全で持続可能な鉄道システムに欠かせない.本研究では,維持管理の省力化と災害リスクマネジメントの体系化に寄与する目的で,鉄道MMSと航空LPの三次元点群データをGISに展開し,(1)土工等設備の特徴と配置関係を示す3Dデータの生成,(2)地山と接する設備に照射したレーザ点群のクラス分類,(3)反射強度表示の点群オルソ画像と微地形表現図の合成,(4)建築限界を切り取る鉄道MMS点群と広範な沿線空間をカバーする航空LP点群の統合により,土工等設備の立体構造特性を可視化した. 本論文では,これらの空間データを用...

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Published in鉄道工学シンポジウム論文集 Vol. 29; no. 1; pp. 38 - 45
Main Authors 北村 啓太朗, 松本 康寿, 佐々木 良
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 土木学会 構造工学委員会 鉄道工学連絡小委員会 2025
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ISSN2759-1492
DOI10.11532/railwayengineering.29.1_38

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Summary:平地から傾斜地,山地に及ぶ鉄道空間を支える土構造物(以下,土工等設備という)の維持管理は,安全で持続可能な鉄道システムに欠かせない.本研究では,維持管理の省力化と災害リスクマネジメントの体系化に寄与する目的で,鉄道MMSと航空LPの三次元点群データをGISに展開し,(1)土工等設備の特徴と配置関係を示す3Dデータの生成,(2)地山と接する設備に照射したレーザ点群のクラス分類,(3)反射強度表示の点群オルソ画像と微地形表現図の合成,(4)建築限界を切り取る鉄道MMS点群と広範な沿線空間をカバーする航空LP点群の統合により,土工等設備の立体構造特性を可視化した. 本論文では,これらの空間データを用いて,実空間の既存記録をデジタルツインの土工等設備に紐づける方法,沿線の構造物エッジを不動とし相対的な経時変化を捉える方法を提案する.
ISSN:2759-1492
DOI:10.11532/railwayengineering.29.1_38