腰椎変性すべり症に対するexpandable cageを用いた間接除圧

はじめに:Expandable cageを用いた脊柱管内の手術を行わないExtraforaminal Lumbar Interbody Fusion(ELIF)による間接除圧の手術成績を検討した.対象と方法:腰椎変性すべり症に対し片側からexpandable cageを用いた単椎間の椎体間固定を含む手術を行った患者21例(ELIF群11例,TLIF群10例)を対象とし,術前と術後1年の腰痛と下肢痛と下肢しびれのVAS,%slip,椎間板高,局所前弯を評価した.結果:ELIF群,TLIF群のVAS改善量はそれぞれ腰痛(2.2と3.5),下肢痛(2.9と5.0),下肢しびれ(2.7と3.7)であっ...

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Published inJournal of Spine Research Vol. 16; no. 8; pp. 1109 - 1115
Main Authors 石井 啓介, 水野 哲太郎, 渡邊 水樹, 吉水 隆貴, 佐々木 寛二, 三宅 央哲, 斉藤 三四郎, 野坂 潮
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会 20.08.2025
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ISSN1884-7137
2435-1563
DOI10.34371/jspineres.2025-3056

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Summary:はじめに:Expandable cageを用いた脊柱管内の手術を行わないExtraforaminal Lumbar Interbody Fusion(ELIF)による間接除圧の手術成績を検討した.対象と方法:腰椎変性すべり症に対し片側からexpandable cageを用いた単椎間の椎体間固定を含む手術を行った患者21例(ELIF群11例,TLIF群10例)を対象とし,術前と術後1年の腰痛と下肢痛と下肢しびれのVAS,%slip,椎間板高,局所前弯を評価した.結果:ELIF群,TLIF群のVAS改善量はそれぞれ腰痛(2.2と3.5),下肢痛(2.9と5.0),下肢しびれ(2.7と3.7)であった.%slip改善量は11.6%と8.7%,椎間板高は+4.7 mmと+5.4 mm,局所前弯角は+2.0°と+1.7°であった.いずれの項目でも両群間に有意差を認めなかった.結語:ELIFは十分に除圧効果が得られるため,椎間高が上がれば除圧しなくても手術可能である.
ISSN:1884-7137
2435-1563
DOI:10.34371/jspineres.2025-3056