99mTc熱処理赤血球による自家移植された脾臓のイメージング

• Published in: RADIOISOTOPES Vol. 35; no. 8; pp. 423 - 428
• Main Authors: 東口, 高志, 豊田, 俊, 中川, 毅, 川原田, 嘉文, 山口, 信夫, 田矢, 功司
• Format: Journal Article
• Language: Japanese
• Published: 公益社団法人 日本アイソトープ協会 01.08.1986
• ISSN: 0033-8303; 1884-4111
• DOI: 10.3769/radioisotopes.35.8_423

最近脾摘術にさいして, 脾の自家移植が施行されるようになってきた。当院でも, 12例に移植され, これら症例を対象として99mTc熱処理赤血球法による移植脾のイメージングを行った。その結果, 全例に生着が確認された。経過を観察した症例では移植1か月後には生着が確認され, いずれも5か月, 1年と経過するにつれ明瞭となり, 認知される生着脾の数も増加する傾向があった。99mTc硫黄コロイド法でも生着は確認できたが, 熱処理赤血球法に比して画質が劣り, とくに術後早期には十分な診断に適さなかった。赤血球標識率と画質には明らかな関係は認めなかった。遊離の99mTCO4-を十分に除くことは良好な成績を得るために重要と思われたが, とくに投与赤血球量を移植量に応じて少量にすることが重要と思われた。