当施設の心筋SPECT画像向上への試み EMITファントムを用いて?

【背景】 近年、日本心臓核医学会では心筋SPECT画像の標準化を目的としたトライアルが行なわれている。 【目的】 当施設もこの画像評価用心筋ファントム(以下EMITファントム)を撮像する機会が得られたので自施設の画像を把握し画像向上の試みとしてEMITファントムを用いてピクセルサイズについて検討したので報告する。 【方法】 画像評価としてまずEMITファントムを用いて、理論に基づいて考案された撮像条件と自施設の撮像条件を撮像し視覚的・定量的に評価した。EMITファントムの特徴は1回の撮像で、心筋の欠損部位の厚さを2.5,5,7.5,10mmと広がりを5,10,15,20mmの4段階で評価できる...

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Published in日本農村医学会学術総会抄録集 p. 100
Main Authors 小野江, 雅之, 今村, 裕司, 塚本, 達夫, 近松, 克修, 西田, 知弘, 丹羽, 政美, 水草, 貴久, 土屋, 十次
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本農村医学会 2011
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ISSN1880-1749
1880-1730
DOI10.14879/nnigss.60.0.100.0

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Summary:【背景】 近年、日本心臓核医学会では心筋SPECT画像の標準化を目的としたトライアルが行なわれている。 【目的】 当施設もこの画像評価用心筋ファントム(以下EMITファントム)を撮像する機会が得られたので自施設の画像を把握し画像向上の試みとしてEMITファントムを用いてピクセルサイズについて検討したので報告する。 【方法】 画像評価としてまずEMITファントムを用いて、理論に基づいて考案された撮像条件と自施設の撮像条件を撮像し視覚的・定量的に評価した。EMITファントムの特徴は1回の撮像で、心筋の欠損部位の厚さを2.5,5,7.5,10mmと広がりを5,10,15,20mmの4段階で評価できる構造となっている。今回は評価項目としてピクセルサイズに注目し、その他のパラメータは一定として検討した。ピクセルサイズを変化させて得られたSPECT画像の展開図から各心筋の欠損部の厚さと広がりのROIのカウント値とプロファイルカーブを作成して描出能について視覚的・定量的に画像評価した。 【結果】 ピクセルサイズの選択はサンプリング定理からシステム分解能の1/2以下が望ましいとされているが、実際にピクセルサイズが小さくなれば分解能や統計雑音が改善した。しかしながら推奨値と比較して明らかな差異は認められなかった。 【考察】 当施設の機器のシンチレータ厚は1インチであり、ピクセルサイズを小さくしてもカウント数は担保されたが、分解能の向上には限界があったと示唆された。 【結語】 今回、ピクセルサイズ変更による明らかな画質向上は認められなかった。しかし画質向上項目としてはその他にもあるため、他の条件についても検討したい。
Bibliography:1C-21
ISSN:1880-1749
1880-1730
DOI:10.14879/nnigss.60.0.100.0