レボドパ製剤服用前の牛乳摂取によりジスキネジアが軽減した経験

「要旨」: パーキンソン病治療薬であるレボドパは空腸上部において大型中性アミノ酸トランスポーターを介して吸収されるため, 食事由来のアミノ酸はレボドパ吸収を阻害する. このため, レボドパ製剤内服時の牛乳摂取は, レボドパ血中濃度低下によるオフ時間延長やdelayed on現象につながるため通常避けられている. 今回, レボドパ吸収が非常に良好でジスキネジアを合併したパーキンソン病症例(68歳, 女性)において, 牛乳摂取によりレボドパ血中濃度の高いピークが抑えられたことによりジスキネジアの軽減が認められたので報告する....

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Published in運動障害 Vol. 29; no. 2; pp. 69 - 72
Main Authors 永井将弘, 多田聡, 細川裕子, 山西祐輝, 安藤利奈, 辻井智明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本運動障害研究会 15.12.2019
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ISSN0917-5601

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Summary:「要旨」: パーキンソン病治療薬であるレボドパは空腸上部において大型中性アミノ酸トランスポーターを介して吸収されるため, 食事由来のアミノ酸はレボドパ吸収を阻害する. このため, レボドパ製剤内服時の牛乳摂取は, レボドパ血中濃度低下によるオフ時間延長やdelayed on現象につながるため通常避けられている. 今回, レボドパ吸収が非常に良好でジスキネジアを合併したパーキンソン病症例(68歳, 女性)において, 牛乳摂取によりレボドパ血中濃度の高いピークが抑えられたことによりジスキネジアの軽減が認められたので報告する.
ISSN:0917-5601