保存期慢性腎臓病(CKD)患者における身体活動量とQOLとの関連

「要旨」:〔目的〕保存期慢性腎臓病(CKD)患者の運動の関心度や身体活動がQOLに影響を及ぼすかを検討することである. 〔対象〕保存期CKD患者74症例. 〔方法〕年齢, 性別, 就労, 身体活動量(IPAC), QOL(SF-36), 運動の関心度, 腎機能を調査し, 各項目との関連性について検討した. 運動の関心度から運動実施群と非実施群及び運動基準2006に基づき高身体活動群と低身体活動群の2群に別け, 年齢, 性別, 就労, 身体活動量, 腎機能, QOLを比較検討した. 〔結果〕身体活動量, 運動の関心度とQOLに有意な相関を認めなかった. 一方, 高身体活動群が年齢及び精神的側面Q...

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Published in理学療法科学 Vol. 28; no. 4; pp. 481 - 486
Main Authors 樋口謙次, 久保晃, 下地大輔, 齋藤愛子, 宇都宮保典, 安保雅博
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 理学療法科学学会 20.08.2013
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Summary:「要旨」:〔目的〕保存期慢性腎臓病(CKD)患者の運動の関心度や身体活動がQOLに影響を及ぼすかを検討することである. 〔対象〕保存期CKD患者74症例. 〔方法〕年齢, 性別, 就労, 身体活動量(IPAC), QOL(SF-36), 運動の関心度, 腎機能を調査し, 各項目との関連性について検討した. 運動の関心度から運動実施群と非実施群及び運動基準2006に基づき高身体活動群と低身体活動群の2群に別け, 年齢, 性別, 就労, 身体活動量, 腎機能, QOLを比較検討した. 〔結果〕身体活動量, 運動の関心度とQOLに有意な相関を認めなかった. 一方, 高身体活動群が年齢及び精神的側面QOLで有意に高値を示した. 〔結語〕保存期CKD患者において, 高い身体活動を維持することにより, QOLの精神面に影響を与えることが示唆された.
ISSN:1341-1667