A県における養育者の育児ストレス・養育者の主観的側⾯と 「⼦どもに対してイライラする」との関連の検討 就学児を育てる養育者に焦点を当てて

近年、1⼈親世帯が増加し児童虐待等⼦どもをめぐる社会問題が顕在化している。その背景には、育児ストレスや育児不安がある事が知られている。しかし、育児ストレスや育児不安の研究は乳幼児で未就学児を対象としているものが殆どで、就学児をもつ養育者の育児ストレスについては研究の蓄積が少ない。そこで、本研究では就学児を持つ養育者に焦点を当て、養育者のストレス要因とストレス反応との関連を明らかにする⽬的で調査を⾏った。その結果、「⼦どもが⾔うことを聞かない」場合に養育者がイライラすることが解った。更に、養育者は「⼦どもに対してイライラする」時、「1⼈の時間が欲しい」あるいは「⼦育てから逃げたい」といった、逃避...

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Published in児童学研究 Vol. 49; pp. 40 - 47
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本家政学会児童学部会 15.03.2025
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ISSN2434-4508
2436-567X
DOI10.50990/jchild.49.0_40

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Summary:近年、1⼈親世帯が増加し児童虐待等⼦どもをめぐる社会問題が顕在化している。その背景には、育児ストレスや育児不安がある事が知られている。しかし、育児ストレスや育児不安の研究は乳幼児で未就学児を対象としているものが殆どで、就学児をもつ養育者の育児ストレスについては研究の蓄積が少ない。そこで、本研究では就学児を持つ養育者に焦点を当て、養育者のストレス要因とストレス反応との関連を明らかにする⽬的で調査を⾏った。その結果、「⼦どもが⾔うことを聞かない」場合に養育者がイライラすることが解った。更に、養育者は「⼦どもに対してイライラする」時、「1⼈の時間が欲しい」あるいは「⼦育てから逃げたい」といった、逃避の対処⽅策を取っていることが解った。今後は、就学児をもつ養育者に対しても、ストレスマネジメントを実施する等、ストレスに対処する⼒をサポートしていく事が望まれる。
ISSN:2434-4508
2436-567X
DOI:10.50990/jchild.49.0_40