前十字靱帯損傷のリハビリテーション

1992年以後我々は半腱様筋腱と薄筋腱を各々二重から三重折りし両端にLeeds-Keio人工靱帯をつけたいわゆる北大のハイブリッド形成に似た前十字靱帯の再建を行ってきている. また1995年からはendobuttonを用いてinside outの再建としている. 今回我々の行っているリハビリテーションの特長とその結果につき簡単に報告する. リハビリテーションの特長 筑波大学病院および体育系にあるトレーニングクリニックでのリハビリの特長は早期からアスレチックマットでのトレーニングを取り入れていることである. このトレーニングはドイツで術後のリハビリによく用いられているものであり, マット上で体幹...

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Published inリハビリテーション医学 Vol. 34; no. 5; pp. 307 - 310
Main Authors 福林徹, 宇川康二
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本リハビリテーション医学会 18.05.1997
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ISSN0034-351X

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Summary:1992年以後我々は半腱様筋腱と薄筋腱を各々二重から三重折りし両端にLeeds-Keio人工靱帯をつけたいわゆる北大のハイブリッド形成に似た前十字靱帯の再建を行ってきている. また1995年からはendobuttonを用いてinside outの再建としている. 今回我々の行っているリハビリテーションの特長とその結果につき簡単に報告する. リハビリテーションの特長 筑波大学病院および体育系にあるトレーニングクリニックでのリハビリの特長は早期からアスレチックマットでのトレーニングを取り入れていることである. このトレーニングはドイツで術後のリハビリによく用いられているものであり, マット上で体幹の回旋および下肢を内外転することにより股関節を中心とした下肢筋力の強化と, 下肢の協調性を術後早期から改善しようとするものである. なおアスレチックマットがない場合は通常のストレッチマットでも十分に目的を達することができる. マット以外のトレーニング法はShelbourneのaccerelated rehabilitationを遅くしたものであり, スクワットなどのclosed kinetic chainの練習を積極的に行わせ, leg extensionのようなopen kinetic chainのものは慎重にすすめるように指導している.
ISSN:0034-351X