神戸市東灘区在宅NST推進研究会による食支援活動および地域一体型NSTへの取り組み

兵庫県神戸市東灘区では地域での在宅療養支援機能を強化するために、神戸市東灘区医師会が中心となり、多職種編成の「東灘区在宅NST推進研究会」を立ち上げた。地域における「食」に関する課題〔摂食嚥下機能低下、口腔ケア、低栄養(フレイル・サルコペニア)、栄養ケア〕に対して、医療・介護分野の専門職種が連携して調査・研究や教育・啓発活動等を推進している。本研究会の始まりは2013年の地域会議の開催から、2017年に食への問題提起がなされ食支援活動に発展し、2019年に在宅栄養サポートチーム(Nutrition Support Team;NST)すなわち、地域一体型NSTの確立を目指すに至っている。毎月集い...

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Published in日本栄養士会雑誌 Vol. 68; no. 9; pp. 515 - 525
Main Authors 田村 里織, 髙尾 宜久, 宮地 千尋, 森 充範, 堀本 仁士
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 公益社団法人 日本栄養士会 2025
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ISSN0013-6492
2185-6877
DOI10.11379/jjda.68.515

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Summary:兵庫県神戸市東灘区では地域での在宅療養支援機能を強化するために、神戸市東灘区医師会が中心となり、多職種編成の「東灘区在宅NST推進研究会」を立ち上げた。地域における「食」に関する課題〔摂食嚥下機能低下、口腔ケア、低栄養(フレイル・サルコペニア)、栄養ケア〕に対して、医療・介護分野の専門職種が連携して調査・研究や教育・啓発活動等を推進している。本研究会の始まりは2013年の地域会議の開催から、2017年に食への問題提起がなされ食支援活動に発展し、2019年に在宅栄養サポートチーム(Nutrition Support Team;NST)すなわち、地域一体型NSTの確立を目指すに至っている。毎月集い、研修会や講演会を積極的に行い、活動を展開し2020年「東灘区食支援連携ツール」が完成した。COVID-19流行中もICTやSNSを導入し普及啓発活動を継続した。在宅食支援を根付かせ、地域一体型NSTを育み、住み慣れた地域で最期まで自分らしく生活できる質の高い地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みを報告する。
ISSN:0013-6492
2185-6877
DOI:10.11379/jjda.68.515