閉経が骨代謝指標と骨密度に及ぼす影響 骨代謝指標の有用性についての検討

骨代謝の変化は骨量減少の要因の1つであり, 閉経後10年間は骨量減少が著しくなる。本研究では, 骨密度に影響を及ぼす既往歴がなく, 閉経時期が明らかな女性を対象とし, 閉経が骨代謝指標と骨密度に及ぼす影響, そして, 種々の骨代謝指標である, 尿中のピリジノリン (Pyr), デオキシピリジノリン (Dpyr), I型コラーゲン架橋N-テロペプチド (NTx) の有用性を検討した。どの骨代謝指標の濃度も, 閉経前に比べ閉経後には高い値を示し, 腰椎および大腿骨骨密度 (BMD) との相関においては, NTxが最も良い結果を示した。これは, NTxが骨に特異性が高いためであった。したがって, N...

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Published in臨床化学 Vol. 30; no. 2; pp. 91 - 99
Main Authors 石崎, 文子, 飯田, 忠行, 石川, 浩章, 岸田, 典子, 澤田, 昭三, 早志, 真澄, 小山, 矩
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 一般社団法人 日本臨床化学会 30.06.2001
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ISSN0370-5633
2187-4077
DOI10.14921/jscc1971b.30.2_91

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Summary:骨代謝の変化は骨量減少の要因の1つであり, 閉経後10年間は骨量減少が著しくなる。本研究では, 骨密度に影響を及ぼす既往歴がなく, 閉経時期が明らかな女性を対象とし, 閉経が骨代謝指標と骨密度に及ぼす影響, そして, 種々の骨代謝指標である, 尿中のピリジノリン (Pyr), デオキシピリジノリン (Dpyr), I型コラーゲン架橋N-テロペプチド (NTx) の有用性を検討した。どの骨代謝指標の濃度も, 閉経前に比べ閉経後には高い値を示し, 腰椎および大腿骨骨密度 (BMD) との相関においては, NTxが最も良い結果を示した。これは, NTxが骨に特異性が高いためであった。したがって, NTxが骨代謝指標として最も有用性があると考えられた。
ISSN:0370-5633
2187-4077
DOI:10.14921/jscc1971b.30.2_91