肝がんの動注化学療法

肝動注化学療法は,一般的に肝切除や局所療法が適応にならない高度進行肝細胞がんにおいて選択される.Drug deliveryに関する工夫や,さまざまな抗がん剤を用いたレジメンが検討されているものの,標準的レジメンは確立されておらず,生命予後の改善に寄与するという推奨レベルの高い化学的根拠は得られていない.ただし,近年になって報告されているインターフェロン併用レジメンによる良好な奏効率は,今後の方向性を示すものと考えられる.なお動注化学療法は,その薬理学的背景を理解したうえで,適切な技術をもとに行われる必要があることはいうまでもない....

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Published inDrug Delivery System Vol. 22; no. 5; pp. 537 - 543
Main Authors 藤原, 義将, 高野, 浩一, 行澤, 斉悟, 植野, 映子, 五味, 直哉, 松枝, 清
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本DDS学会 10.09.2007
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ISSN0913-5006
1881-2732
DOI10.2745/dds.22.537

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Summary:肝動注化学療法は,一般的に肝切除や局所療法が適応にならない高度進行肝細胞がんにおいて選択される.Drug deliveryに関する工夫や,さまざまな抗がん剤を用いたレジメンが検討されているものの,標準的レジメンは確立されておらず,生命予後の改善に寄与するという推奨レベルの高い化学的根拠は得られていない.ただし,近年になって報告されているインターフェロン併用レジメンによる良好な奏効率は,今後の方向性を示すものと考えられる.なお動注化学療法は,その薬理学的背景を理解したうえで,適切な技術をもとに行われる必要があることはいうまでもない.
ISSN:0913-5006
1881-2732
DOI:10.2745/dds.22.537