臨床看護師が成長に向かう動機づけの構造

要旨 目的:臨床看護師が成長に向かう動機づけの構造を明らかにする. 方法:経験3年目以上の看護師13名に半構成的面接を行った. 結果:8つのカテゴリーが見出された.看護師は【看護職として仕事に向かうための基盤】を築くことで【看護という仕事への取り組み】を容易にし,仕事の中で【専門職としての未熟な自己への気付き】に至り【未熟さの克服への努力】を行っていた.他者との関わりが増すことで【他者との関わりを通した自己の在り方への関心】を強く抱きながら【他者への配慮を心にとめた自己の探究】を続け,経験を積み重ねる中で【看護職に対する誇りと他者貢献への欲求】が培われ,【仕事に対する自律性と協調性の融合】した...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 39; no. 1; pp. 29 - 37
Main Authors 新 裕紀子, 中尾 久子, 濵田 裕子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2019
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.39.29

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Summary:要旨 目的:臨床看護師が成長に向かう動機づけの構造を明らかにする. 方法:経験3年目以上の看護師13名に半構成的面接を行った. 結果:8つのカテゴリーが見出された.看護師は【看護職として仕事に向かうための基盤】を築くことで【看護という仕事への取り組み】を容易にし,仕事の中で【専門職としての未熟な自己への気付き】に至り【未熟さの克服への努力】を行っていた.他者との関わりが増すことで【他者との関わりを通した自己の在り方への関心】を強く抱きながら【他者への配慮を心にとめた自己の探究】を続け,経験を積み重ねる中で【看護職に対する誇りと他者貢献への欲求】が培われ,【仕事に対する自律性と協調性の融合】した行動へと繋がった. 結論:看護師が成長に向かう動機づけは,一人前の専門職を目指す中で他者へ向かう思考と自己の内面に向かう思考がバランスを取り,協調的で自律的な行動を見出す構造であることが示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.39.29