保健師が行う事業化のストラテジーの構成概念の検討

要旨 本研究は,保健師が行う事業化のストラテジーの構成概念を検討しその特徴を明らかにすることを目的にした.全国保健師長会の会員で行政機関に勤務する保健師に郵送による自記式質問紙調査を実施した. 探索的因子分析の結果,事業化のストラテジーの活動部分は,《対象者を理解し自主的活動を支援する》《事業企画の合意を得る》《企画者同士の協働関係を構築する》《モチベーションを高める事業内容を企画する》4因子構造34項目(α=0.906,下位尺度α=0.906~0.827)となり,成果部分は,《専門性の向上》《環境づくりへの貢献》《事業展開の連携体制》《対象者のニーズに合った成果》4因子構造20項目(α=0....

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 33; no. 3; pp. 82 - 90
Main Authors 宮﨑 紀枝, 河原 加代子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 20.09.2013
公益社団法人 日本看護科学学会
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Summary:要旨 本研究は,保健師が行う事業化のストラテジーの構成概念を検討しその特徴を明らかにすることを目的にした.全国保健師長会の会員で行政機関に勤務する保健師に郵送による自記式質問紙調査を実施した. 探索的因子分析の結果,事業化のストラテジーの活動部分は,《対象者を理解し自主的活動を支援する》《事業企画の合意を得る》《企画者同士の協働関係を構築する》《モチベーションを高める事業内容を企画する》4因子構造34項目(α=0.906,下位尺度α=0.906~0.827)となり,成果部分は,《専門性の向上》《環境づくりへの貢献》《事業展開の連携体制》《対象者のニーズに合った成果》4因子構造20項目(α=0.899,下位尺度α=0.899~0.727)となった. これにより,信頼性と構成概念妥当性が確認できた.保健師が行う事業化のストラテジーは,対象者と対象者を取り巻く環境の変化を目指して,事業企画を整えていることが明らかになった.
Bibliography:研究報告
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.33.3_82