在宅療養者の家族介護者が行っている社会活動とQOLの関連

抄録【目的】在宅療養者を介護する家族介護者が行っている社会活動とQOL(quality of life;生活の質)の関連を明らかにし,介護者のQOLの維持・向上を図る社会活動の促進と社会的健康の維持に向けた看護への示唆を得る.【方法】東北地方の訪問看護事業所計29施設を利用している在宅療養者を介護する60歳以上の家族介護者を対象とした.訪問看護事業所を通じて無記名自記式質問紙を配布し,郵送法で回収した.分析方法は,調査項目毎に記述統計量を算出し,各変数による家族介護者のQOLの比較を行い,家族介護者のQOLを従属変数とする重回帰分析を行った.【結果】家族介護者のQOLに有意に関連していた変数は...

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Published in日本老年看護学会誌(老年看護学) Vol. 24; no. 2; pp. 106 - 114
Main Authors 村崎 志保, 高橋 和子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本老年看護学会 01.01.2020
一般社団法人 日本老年看護学会
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ISSN1346-9665
2432-0811
DOI10.20696/jagn.24.2_106

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Summary:抄録【目的】在宅療養者を介護する家族介護者が行っている社会活動とQOL(quality of life;生活の質)の関連を明らかにし,介護者のQOLの維持・向上を図る社会活動の促進と社会的健康の維持に向けた看護への示唆を得る.【方法】東北地方の訪問看護事業所計29施設を利用している在宅療養者を介護する60歳以上の家族介護者を対象とした.訪問看護事業所を通じて無記名自記式質問紙を配布し,郵送法で回収した.分析方法は,調査項目毎に記述統計量を算出し,各変数による家族介護者のQOLの比較を行い,家族介護者のQOLを従属変数とする重回帰分析を行った.【結果】家族介護者のQOLに有意に関連していた変数は,個人的活動,趣味の有無,外出頻度,社会活動制限感,介護役割充足感,通所系サービスの有無であった.【考察】看護者は介護者が行っている個人的活動や趣味を把握し,外出のきっかけづくりやサービス調整も視野に入れ,社会活動の維持のための提案を行うことが重要であることが示唆された.
Bibliography:資料
ISSN:1346-9665
2432-0811
DOI:10.20696/jagn.24.2_106