地域高齢者における体脂肪率,筋肉量,たんぱく質量,ミネラル量の握力低下への影響—1年間の縦断的観察研究

要旨 目的:地域高齢者の体組成と体成分の握力低下への影響を明らかにした. 方法:縦断的観察研究を実施した.地域高齢者2,671人のうちベースライン209人,1年後155人に体成分,体組成,握力を測定し,Asian Working Group for Sarcopenia 2019の基準でベースライン値を低SMI(skeletal muscle mass index),高体脂肪率,たんぱく質量不足,ミネラル量不足,サルコペニア肥満の有無に分類した.1年後に対応のあるt検定,反復のある分散分析を行った. 結果:男性(n = 60)の握力低下(η2 = .011, p = .014),ミネラル量不足...

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Published in日本看護科学会誌 Vol. 40; no. 1; pp. 422 - 429
Main Authors 藤田 倶子, 菱田 知代, 丸山 加寿子
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 2020
公益社団法人 日本看護科学学会
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ISSN0287-5330
2185-8888
DOI10.5630/jans.40.422

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Summary:要旨 目的:地域高齢者の体組成と体成分の握力低下への影響を明らかにした. 方法:縦断的観察研究を実施した.地域高齢者2,671人のうちベースライン209人,1年後155人に体成分,体組成,握力を測定し,Asian Working Group for Sarcopenia 2019の基準でベースライン値を低SMI(skeletal muscle mass index),高体脂肪率,たんぱく質量不足,ミネラル量不足,サルコペニア肥満の有無に分類した.1年後に対応のあるt検定,反復のある分散分析を行った. 結果:男性(n = 60)の握力低下(η2 = .011, p = .014),ミネラル量不足(η2 = .123, p = .003)とその交互作用(η2 = .011, p = .018)がみられた. 結論:男性では,ミネラル量不足が1 年後の握力低下に影響し,ミネラル量増加のための支援を検討する必要性が示唆された.
Bibliography:原著
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.40.422