地域再生への挑戦

2011年3月11日に発生した東日本大震災は,この国に生きる私たち全員にとって大きな衝撃であった.被害の甚大さのなかで人々が日々を生き抜く姿に触れるたび,自分のありようを問い直した人は少なくない.そのようななかで,被災地から発信されたのは人々の間のきずなの価値である.阪神淡路大震災の復興期仮設住宅,復興住宅への入居などの際に地域のつながりが分断され被災者の孤立化を招いたという苦い教訓は,翻っていかに地域社会のつながり,そこに住む住民たちのつながり,きずなが重要かを知らせるものであった. 本シンポジウムは,震災のみならず少子高齢化,過疎化などにより失われつつある地域社会の力を取り戻す,地域再生へ...

Full description

Saved in:
Bibliographic Details
Published in日本看護科学会誌 Vol. 33; no. 2; pp. 111 - 114
Main Author 高田 早苗
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 日本看護科学学会 20.06.2013
公益社団法人 日本看護科学学会
Online AccessGet full text

Cover

Loading…
More Information
Summary:2011年3月11日に発生した東日本大震災は,この国に生きる私たち全員にとって大きな衝撃であった.被害の甚大さのなかで人々が日々を生き抜く姿に触れるたび,自分のありようを問い直した人は少なくない.そのようななかで,被災地から発信されたのは人々の間のきずなの価値である.阪神淡路大震災の復興期仮設住宅,復興住宅への入居などの際に地域のつながりが分断され被災者の孤立化を招いたという苦い教訓は,翻っていかに地域社会のつながり,そこに住む住民たちのつながり,きずなが重要かを知らせるものであった. 本シンポジウムは,震災のみならず少子高齢化,過疎化などにより失われつつある地域社会の力を取り戻す,地域再生への挑戦というテーマで,3名のシンポジストの方々にお話しいただき,シンポジスト間そしてフロアとの質疑が行われた.司会をさせていただき,3名の方の発表や質疑から刺激を受けて学んだことを以下に述べる.
Bibliography:第32回日本看護科学学会講演集シンポジウム
ISSN:0287-5330
2185-8888
DOI:10.5630/jans.33.2_111