アスパラガスの1年養成株全収穫栽培法(採りっきり栽培)における収穫終了後の土壌化学性,根域土壌のアレロパシー活性と後作物の生育および収量
アスパラガスの1年養成株全収穫栽培法(以下,採りっきり栽培)は,通常の栽培に比べて栽培期間が短く,圃場を長期間占有しない。採りっきり栽培では,定植翌年の5あるいは6月末に収穫を終えることから,その後の後作の検討が必要になる。本研究では,アスパラガスの新栽培法である採りっきり栽培を収益性が高い輪作作物の1品目として新たに導入することを目的に,採りっきり栽培の収穫終了後の圃場において土壌化学性およびアレロパシー活性を評価するとともに,アスパラガスの採りっきり栽培の収穫終了後に,前作のアスパラガスの畝および通路に数種の後作物を栽培し,それらの生育および収量を調査した。その結果,アスパラガスの採りっき...
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Published in | Engeigaku kenkyuu Vol. 22; no. 1; pp. 45 - 54 |
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Main Authors | , , , |
Format | Journal Article |
Language | Japanese |
Published |
15.01.2023
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Summary: | アスパラガスの1年養成株全収穫栽培法(以下,採りっきり栽培)は,通常の栽培に比べて栽培期間が短く,圃場を長期間占有しない。採りっきり栽培では,定植翌年の5あるいは6月末に収穫を終えることから,その後の後作の検討が必要になる。本研究では,アスパラガスの新栽培法である採りっきり栽培を収益性が高い輪作作物の1品目として新たに導入することを目的に,採りっきり栽培の収穫終了後の圃場において土壌化学性およびアレロパシー活性を評価するとともに,アスパラガスの採りっきり栽培の収穫終了後に,前作のアスパラガスの畝および通路に数種の後作物を栽培し,それらの生育および収量を調査した。その結果,アスパラガスの採りっきり栽培の収穫終了後の土壌化学性およびアレロパシー活性は,それぞれの後作物の栽培に対する影響が小さかった。また,それぞれの後作物の収量は,前作のアスパラガスの畝と通路が同等であり,ミニトマトを除く後作物では,全国平均収量と同等であった。そのため,アスパラガスの採りっきり栽培の後作では,後作物として導入する品目の作型に合えば,どの品目でも栽培が可能である。 |
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Bibliography: | ZZ20004168 945972 |
ISSN: | 1347-2658 |