営農計画のための農業技術体系データベースの試作

作物の収量や価格,機械の能率や価格,作業時間,投入資材の量と価格などの農作業から経営収支まで幅広いデータが営農計画作成には不可欠である.しかし,従来は,これらを総合的に対象にしたデータベースはみられなかった.このため,農作業から経営データまで総合的に対象とした農業技術体系データベースの開発が期待されている.そこで,本研究ではこうした農業技術体系データベースの設計・試作を行う.また,このデータベースを用いた営農指標作成システムの試作を行う.これらの結果に基づいて,システムが持つべき基本構造および機能を具体的に提案する.また,既存のシステムと比較し,以下に示す本システムの特徴や有効性を明らかにする...

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Published in農業情報研究 Vol. 12; no. 2; pp. 133 - 151
Main Authors 松下, 秀介, 池田, 正弘, 南石, 晃明
Format Journal Article
LanguageJapanese
Published 農業情報学会 2003
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Summary:作物の収量や価格,機械の能率や価格,作業時間,投入資材の量と価格などの農作業から経営収支まで幅広いデータが営農計画作成には不可欠である.しかし,従来は,これらを総合的に対象にしたデータベースはみられなかった.このため,農作業から経営データまで総合的に対象とした農業技術体系データベースの開発が期待されている.そこで,本研究ではこうした農業技術体系データベースの設計・試作を行う.また,このデータベースを用いた営農指標作成システムの試作を行う.これらの結果に基づいて,システムが持つべき基本構造および機能を具体的に提案する.また,既存のシステムと比較し,以下に示す本システムの特徴や有効性を明らかにする;(1)システムデータベースのデータ記述性が高い,(2)農業技術体系データベースのデータ記述性が高い,これらと関連して(3)営農指標作成機能では必要機械・施設台数や旬別キャッシュフローの推定が可能である.今後の課題は,(1)実証試験に基づいたシステムの改良と実用性の向上,(2)連邦型データベースやWebサービス導入による地理的に分散した農業技術体系データの効果的管理方式の確立,(3)本データベースを活用した新たなアプリケーションシステムの開発である.
ISSN:0916-9482
1881-5219
DOI:10.3173/air.12.133